モチベーション管理や戦術考案・選手交代まで様々な役割があるサッカー監督
現代における全世界のサッカー監督の仕事は実に多岐に渡ります。練習や試合において、現場を指揮する事だけが仕事ではありません。まず、週末の試合後は自分のチームの試合を映像で見返して反省点や良かった事をまとめる作業が必要となります。さらに次の対戦相手の試合はフルタイムで視聴して、相手を研究したり、どういった戦術で次の試合に臨むかを考えていく事も重要です。
また同じリーグ内の上位チームの試合も毎試合視聴して参考にしていかなければなりませんので、家ではそんなにゆっくり過ごせない部分があります。練習においては、他の選手にレギュラーを奪われないためにケガを隠しながらプレーをしている選手がいないか注意深く観察する能力も必要です。そして、なかなか試合に使われない中で気持ちが腐りかけている選手のモチベーション管理も大事になってきます。
試合前には、ロッカールームにおいて様々な工夫をしてスタメン・ベンチ入りしている選手のモチベーションを最大限まで上げていく事も重要な仕事です。例えば、2007年から2009年にかけて鹿島をリーグ3連覇へと導いたオリベイラ監督は、試合前のロッカーにて選手のモチベーションを上げるのが上手かった事で有名です。その他、試合が始まってからはスタメン選手にプレッシャーを与え続ける事も大事です。例えばスタメンの座が安泰の状態にあるためにプレーの質が明確に劣ってきた選手がいる場合、前半いっぱいで選手交代をするなどの荒療治も必要になってきます。